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えーと、Mしゃんのブログには、訪れた回数を教えてくれるブログパーツがついていまして。
パソコンが真っ白になった私は、それまで何度も訪問してるのに
「初めての場所だね」と言われてしまいました。
・・と書くと、それ以降の妄想を好きに広げていいというお墨付きを貰ったので、以下妄想。
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「俺、ここ、初めて」
そう言ってAは車を降り、車から離れた。
Tは急ぐわけでもなくゆっくりと車を降り、Aのそばで深呼吸をする。
「な、いい景色やろ」
「つーかさ、どうしてお前の知ってる場所行くのに俺が運転するわけ?」
「ええやん。せっかく免許取ったんやから記念記念」
「Tのほうがうまいじゃん」
「そんなことないて。Aちゃん安全運転でうまいわ」
「・・・だろ?」
「うん、驚いた」
「お前、俺をバカにしてるだろ!」
免許を取ってはじめての、2人のドライブ。
せっかくだから、遠くまで足を伸ばしてみようということになった。
秋からの仕事に向けて、二人の呼吸を合わせておくことも必要だ、と言い出したのは
珍しくも自分の方からだ。
「お前、よくここに来んの?」
「うーん・・たまに。気分いいやろ、広くて。スカっとするんや」
今年はずっと別々の仕事だった。
こんなに長い期間離れていたのは初めてだったので、何となくまだ距離感がつかめない。
「な、Aちゃん」
「ん?」
「写真撮ろ」
そう言ってTは携帯を取り出し、レンズを自分たちに向ける。
「それじゃ画面見えないだろ」
「うん、勘。だからAちゃん、もっとくっついてや」
「おう」
促され、AはTのそばによりそう。
しかし、撮った写真は当然ながら見切れていた。
「やっぱり見ないとダメだろ。撮ってやるって」
「できるて。2ショットやないと意味ないやん、せっかく来てるのに」
「ムリだよ」
「いいから、もっとくっついて」
仕方なく、これでもかというほどくっついた。
「ほら、きれいに撮れた。やっぱり、このくらいくっつかなあかんのや」
見ると、満面の笑みのTと、少しとまどったような自分がきれいに写っている。
「なんか照れないか、こんなの」
「そう?よくやってたやん。プリクラかてこのくらいくっついたやろ」
「あれはお前・・」
あれはまだ子供だったから。
今はお互い成人したし、周りに流されるだけでなく自分で考えられるようになったし、
それに。
「半年以上も別々やったもんな」
「うん」
「長かったな」
「・・・うん」
「初めはな、やっぱり寂しいて思てん。それから一人も新鮮やって少し思って」
「俺も」
「でもな、やっぱりAちゃんとおると楽しいわ」
「・・俺も」
「そやからAちゃんの2ショット、記念に絶対撮ろうと決めててん」
AはTから携帯を奪い取ると、自分たちに向けてシャッターを切った。
しかし、何回やっても、Tのようなきれいな写真は撮れない。
「あかんて。こういうのは俺のほうが得意なんや」
「・・なんか悔しいよなぁ」
「二人のときはいつも俺が写真撮ったるから」
そう言って笑うTは、確かに数ヶ月前よりも、たくましく、大人になっている。
自分はどうだろう?
「Aちゃんも変わったで」
見透かされたようにそう言われて、少し驚いた。
「ちゃんと気持ちを言うようになってくれて、嬉しい」
そうか。そうだな。
黙って隠すことだけが強さじゃない。
「T、俺たち、もっともっと一緒にいろんなことをやろうな」
「そうやね!」
もっともっと一緒にいよう。新しいことをみつけよう。初めての場所を探そう。
・・そして、これから生きる時間の話をしよう。
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*おまけ妄想。
「俺、今日行く温泉も初めてだ」
「泉質いいでー、ますます美白や美白。透き通っても知らんで」
「お前こそ、ますますお肌ツルツルで、Tちゃんかわいーって言われるんだぞ」
「そうかな、男っぽくなったつもりなんやけどな」
「風呂で見てやるから」
「いや、じっくり見られても・・///」
*