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ハルヴァとクルタレ。

寝ようと思ったら目が冴えてしまったので更新。
今日読み返していた本。

「旅行者の朝食」米原万里(文春文庫)
ロシア語通訳だった彼女の、食に関するエッセイ集。
いろんな雑誌に書いたエッセイを、「食」というテーマでまとめたもので、
この中の「トルコ蜜飴の版図」というエッセイが最高におもしろい!

ケストナーの「点子ちゃんとアントン」に出てくるトルコ蜜飴から、
チェコの駄菓子のトルコ蜜飴、
それよりはるかに美味しかったロシアの「ハルヴァ」、
その味を捜し求めてやっとめぐり合ったギリシャの「ハルヴァ」。

もとは同じ物であったらしい「ハルヴァ」の、
ヌガーから日本の求肥や落雁までの類似点までつながってゆくんだけど、
とにかくとにかくとにかく、・・・ハルヴァが美味しそう。

場所によってまったく製法が違うんだけど、
作者がこれだと納得したものは、
砂糖・ハチミツ・ナッツ類・小麦粉・香料を泡状に混ぜたもの。
これを完璧に作るためには、とてつもない職人技が必要となるらしい。

「冷めたハルヴァは空気のように軽くて抵抗のない絶品となる。
というのも、ナッツ類のデリケートなスフレと混ざり合った
微細この上ない砂糖の結晶が口の中でさくさくしたかと思うと
たちまちとろけてしまうからだ」

で。私はハルヴァを食べたことがないんだけど、
これは多分、ハルヴァに似てるんじゃないかと思うのがある。

韓国伝統菓子の「クルタレ」。
http://www.konest.com/data/gourmet_food_detail.html?no=316

まさしくサクサクしてたちまちとろけるナッツ味のお菓子だった。
きっとこれも、ハルヴァの流れをくむお菓子に違いないと思うんだよなー。
ハルヴァの職人技を追求した結果、
別の芸術品になってしまったお菓子、そんな気がする。

米原さんに食べていただいて、感想を聞きたかったな。

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